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「龍神の雨」道尾秀介 [書籍紹介]
スポンサードリンク道尾秀介さんの「 龍神の雨 」。
大藪春彦賞受賞作。
大藪春彦賞受賞作。
実の親を事故や病気で両親を失った、継父と暮らす兄妹と、継母と暮らす兄弟の2組の兄弟を描くサスペンス。
不遇な境遇の中で、ちょっとした勘違いや思い込みで、人を傷つけてしまったり、罪をおかしてしまったり・・・ 。自分も思い込まされてしまい、まんまと騙されました。
物語のあいだ降り続く雨が陰鬱で、緊張感のある世界観を演出します。終盤に向けて緊張感は上がっていき、最後にはハラハラドキドキでした。 家族愛や兄弟愛も描かれ、登場人物の成長も感じることができる良い作品でした。
タグ:道尾秀介
「月と蟹」道尾秀介 [書籍紹介]
スポンサードリンク道尾秀介さんの「 月と蟹 」。
第144回直木賞受賞。
第144回直木賞受賞。
鎌倉を舞台にした、小学生が主人公の物語。
転校してきたクラスに馴染めない、2人の小学生。二人は次第に、秘密の隠れ家で一緒に過ごすように。
隠れ家でヤドカリを神様に見立てたお祈りの儀式を行ううちに、最初はちょっとしたお願いごとだったお祈りも、いつしか・・・
無力感、不安、嫉妬、孤独感を抱えた少年の危うさが緻密に描かれています。が、その分、読んでいる時に重たくのしかかるものを感じます。
主人公を通して人間の普遍的な危うさなどを描いている人間ドラマで、読書にエンタメ要素を求めている人(同じ作者の カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫) のようなものを期待する人)には合わないかもしれません。
「アイネクライネナハトムジーク」伊坂幸太郎 [書籍紹介]
スポンサードリンク伊坂幸太郎さんの「 アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫) 」
恋愛や友達を描いた連作短編集。
殺し屋も、泥棒も出てくることなく、大きな事件もなく、とても穏やかに進んでいきますが、それでも楽しく読め進められるのは伊坂幸太郎さんのすごいところ。
読み進めるに連れて、登場人物や個々のエピソードが繋がっていく、連作短編集ならではの楽しさを存分に味わえます。
終盤、時代が前後するので、話についていくのが大変でしたが、回想シーン中のエピソードも爽やかで読後感も良いです。
「カラフル」森絵都 [書籍紹介]
スポンサードリンク森絵都 カラフル (文春文庫) 。
生前の罪により輪廻のサイクルからはずされた主人公。天使業界の抽選に当たり、 輪廻のサイクルに戻るチャンスを得たが、その条件は、自殺を図った中学三年生の少年、小林真の体にホームステイし、 自分の罪を思い出すこと。生前に犯した罪とは・・・
読みやすい文体で、サクサク読み進められます。かなりライトな感じですが、読み進めていくうちに、大事なことが書いてあるなと感じました。
多くの人が体験するであろう、自分を取り巻く環境に対して不安や孤独、悩みを抱く青少年の時期に読むと良いかも(私も、高校~大学くらいまで、自分の殻に閉じこもっていたような)。
"せいぜい数十年の人生を気楽にホームステイ" と考えれば、案外、世の中は "カラフル" なのかもと思わせてくれる作品です。
「手紙屋」喜多川泰 [書籍紹介]
スポンサードリンク喜多川泰さんの 手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~ 。
就職活動で悩む主人公と、手紙を通じて人の人生に役立つ情報を提供する「手紙屋」の間で交わされる手紙のやり取りで進行する物語。
自分が就職活動をしていた時、或いは、今も持っているであろう「働くこと」に対する、自分の価値観や心構えを見直す良いきっかけになったと思います。コロナ禍で、安心・安泰というのが難しい今こそ読むべき本なのかもしれません。
- 必要条件だけ見たそうとするのではなく、様々な経験をしたり、必要条件を満たす以上の勉強をする
- 目の前にやってくるものを取捨選択しない。その時の自分で判断すると、自分の持っている可能性を開花させられない
- 失敗をした人は「才能」を理由に挙げる。成功した人は「情熱」を理由に挙げる
といったことは、就職に限らず、意識していきたいと思います。たまにこの本を開いて、自問自答するようなことも良いかもしれません。
最後に、意外な展開と心温まる結末が用意されているのは、さすがです。
「風神の手」道尾秀介 [書籍紹介]
スポンサードリンク道尾秀介さんの「風神の手」。
遺影専門の写真館がある街を舞台にした、時代/世代の異なる4つのお話で構成された作品。
個々のお話で起こるたくさんの出来事や "嘘" が互いに影響し合っていて、今の自分たちの存在もまた、過去の出来事の結果であるというのは、私の好きな映画「バタフライエフェクト」を彷彿させます。
読み進めて行くうちに、「あっ、あの時のあの人か!?」という感覚も面白いです(逆に、「・・・誰だっけ?」ということも。一気読みするのが良さそうですね)。
「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざや、映画「 バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD] 」と同様に、「風神の手」というタイトルも、"風" を媒介としてものごとが影響し合っているということかなと思いました。
複数のお話がつながりあっていることで描かれる全体像こそがこの作品の醍醐味ですが、第一章だけでも十分に面白いというのがすごい。
とても面白かったです。かなりお勧め。
タグ:道尾秀介
「ジェリーフィッシュは凍らない」市川 憂人 [書籍紹介]
スポンサードリンク市川 憂人さんの ジェリーフィッシュは凍らない (創元推理文庫)
第26回鮎川哲也賞受賞作。
80年代を舞台にした、少しSF的な要素があるクローズド・サークルものです。
新しい技術を搭載した小型飛行船"ジェリーフィッシュ"。技術の開発者6名を乗せた試験飛行中に一人が死体となって発見され、やがて機体は暴走して雪山に閉じ込められ、次々と犠牲者が・・・
宣伝文句に、 そして誰もいなくなった (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-1)) や 「 十角館の殺人〈新装改訂版〉 「館」シリーズ (講談社文庫) が引き合いに出されていますが、フーダニットというよりはハウダニットの傾向が強い作品です。
物語は、"機内"、"刑事"、"犯人の独白" を繰り返して展開します。刑事同士の軽快なやり取りなどはあるものの、Howがかなり複雑で、数十ページに渡って徐々に真相が明らかになるという形式なので、読みやすさや、「そうだったの!?」という瞬発力のあるどんでん返しを期待する人には向かないかなという印象です。
Amazonのレビューにもあるように、刑事たちのキャラ設定が濃いように感じますが(アメリカのドラマのようなノリ)、シリーズものにしたかたったという思惑のせいなのでしょうか・・・
個人的には、人に勧めることは無いかなという感じです。
「シャドウ」道尾秀介 [書籍紹介]
スポンサードリンク道尾秀介さんの シャドウ (創元推理文庫)
本格ミステリ受賞作。
学生時代から付き合いのある両親と、子供が小学校の同級生でもある二組の家族。そこで起きる自殺や、父親たちの異変の真相とは・・・
小手先のトリックの技巧ではなく、人間の精神の複雑さや壊れやすさ、精神医学を絡めたお話で奥行きがあり、また、それに基づいた壮大な仕掛けで予想外の結末を迎えます。
随所に散りばめられた伏線も、最後にきちんと回収されていて、道尾秀介さんの凄さを実感できる作品でした。おすすめできる一冊です。
「十角館の殺人」綾辻行人 [書籍紹介]
スポンサードリンク綾辻行人さんの 十角館の殺人〈新装改訂版〉 「館」シリーズ (講談社文庫)
ツイッターでものすごく評判が良かったので、ずっと気になっていた作品。
孤島の大邸宅を舞台にした連続殺人···という、 昔ながらの推理小説という感じでしたが(建物の見取り図や孤島の地図も登場!)、 最近のミステリーの傾向と違って逆に新鮮でした。
あとがきの中で、作者は「地べたを這いずり回るようなリアリズムは嫌い」 と言っていますが、現実感度外視で世界観を作るのではなく、 大邸宅が舞台となる必然性や動機にもきちんとリアリティがあり、 最後まで楽しめました。
タグ:綾辻行人
「輝く夜」百田尚樹 [書籍紹介]
スポンサードリンク百田尚樹さんの 輝く夜 (講談社文庫)
クリスマスを舞台にした、幸の薄い女性が主人公の短編集。
主人公に素敵な奇跡(ファンタジー要素強め)が起きる、心温まるお話の数々。文体も、ボリューム的にも読みやすく、ハッピーエンドのお話で読後感はとても良いです。
個人的には、ハッピーエンド(と思いたい)ながら、ちょっと切ない、「ケーキ」がお気に入りです。
同じ短編集でも、ひねりと毒のきいた 幸福な生活 (祥伝社文庫) (←こちらもおすすめ)とは大違い。
百田さんの引き出しの多さには本当に感心させられます。
「光媒の花」道尾秀介 [書籍紹介]
スポンサードリンク道尾秀介さんの 光媒の花 (集英社文庫)。
山本周五郎賞 受賞作品。
部分的にリンクする6つの章で構成された短編集。"カラスの親指"で見せたエンタメ的要素は一切無く、最初から暗さや悲しさが重くのしかかります。
すべての章を読むことで、登場人物の別の一面(光と影)が見えたり、全てが繋がり合って世界が動いているということがメッセージとして伝わってきます。
後半は温かいお話になり、救われる部分もありますが、如何せん、前半が重た過ぎて評価は分かれるかなという印象です。
「カラスの親指」道尾秀介 [書籍紹介]
スポンサードリンク借金を肩代わりしたことをきっかけに人生が狂ってしまい、もう、損な生き方はしないと、詐欺師として生きる道を選んだ武沢。同じように、借金取りに追われ、家族を失った相棒のテツ。
自分が解散に追い込んだ借金取りの組織からの報復に怯えながら、素性を隠して暮らしていたが、ある日、たまたま出会った3人と共同生活をすることに。
そして、共通の敵である組織をペテンにかける計画を立てるが・・・
ラストのどんでん返しにはすっかり騙されました。伏線はたくさんあったのに、全然気がつきませんでした。
優しさ溢れる壮大なペテンで、爽やかな読後感です
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/18
- メディア: Kindle版
タグ:道尾秀介
「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎 [書籍紹介]
スポンサードリンク伊坂幸太郎さんの アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)。
大学の新入生 椎名は、引っ越してきたアパートの隣に住む "河崎" と出会い、本屋から広辞苑を強奪する手伝いをすることに・・・
語り手の異なる、現在と2年前の2つの話が同時進行し、意外な形でつながります。ごく普通の大学生 "椎名" の感覚は、自分に近いものがあり、感情移入して読むことができました。
"川崎"、"ドルジ"、"麗子さん"などの登場人物たちのキャラクターや人生観も印象的でした。
吉川英治文学新人賞受賞作というだけあって面白かったです。お勧めです。
タグ:伊坂幸太郎
「月の砂漠をさばさばと」北村薫 [書籍紹介]
スポンサードリンク北村薫さんの 月の砂漠をさばさばと (新潮文庫)
母親と娘の日常のほのぼのとしたユーモアあふれるやり取りと、おーなり由子さんおやさしい挿し絵が相まって、温かい気持ちになります。
子ども向けかもしれませんが、林家たい平さんや又吉さんもお気に入りらしく、ほっこりしたい大人にも良いかも。
「ロジカルライティング」照屋華子 [書籍紹介]
スポンサードリンクプレゼンなどの提案資料や報告書に限らず、日常のメールなど、日本語できちんと書くシーンは山ほどあります。
しかし、ライティング技術を学ぶ機会は無かったり、自分の文章が相手にどう思われているかといったことを改めて考えることは無いのではないでしょうか?
社会人になったばかりの方から、今まで我流でやってきたけど・・・という方まで、全ての方が対象になる汎用的なスキルだと思います。
この本で一度きちんと学べば、一生モノのスキルになると思います。自分への投資と考えて、手元に置いてみてはいかがでしょうか?
ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)
- 作者: 照屋 華子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/03/24
- メディア: 単行本
「深紅」野沢尚 [書籍紹介]
スポンサードリンク野沢尚さんの 深紅 (講談社文庫)
修学旅行中に家族を惨殺され、一人残された少女の心情の描写や、犯人が犯行に至る動機を述懐する描写が巧みで、双方の気持ちがわかる分、序盤から胸が苦しくなります。
12年後、少女は犯人に自分と同い年の娘がいることを知り、自身の正体を隠して、犯人の娘に近づき・・・
憎悪と血の連鎖は断ち切れるのか?という重たいテーマを扱った読み応えのある作品でした。
おすすめです。
「とんび」重松清 [書籍紹介]
スポンサードリンク重松清さんの とんび (角川文庫)
不器用な父親が見せる奥さんや息子への愛や、親子を見守る周囲の人達の暖かさに感動しました。とにかく泣けます(テレビドラマ版もお勧めです)。
忙しさにかまけて、自分は子どもと向き合えて無いのでは?とか、色々考えさせられます。
世のお父さん方に是非読んで欲しい作品です。
「アイデアのちから」チップ・ハース [書籍紹介]
スポンサードリンクチップ・ハースさんの アイデアのちから。
記憶に焼き付くアイデアの六原則について解説していて、プレゼンする機会の多い社会人/学生さんにはとても有益な本だと思います。
- 単純明快である
- 意外性がある
- 具体的である
- 信頼性がある
- 感情に訴える
- 物語性がある
パワーポイント等の資料を作成した時に、上記をチェックリストのように使うのがお勧めです。
「ホワイトラビット」伊坂幸太郎 [書籍紹介]
スポンサードリンク伊坂幸太郎さんの ホワイトラビット(新潮文庫) 。
「このミステリーがすごい!第2位」
「週刊文春ミステリーベスト10 第3位」
と、あったのですが、直前に読んだ「マリアビートル」と比べるとだいぶ薄味な印象(プリングルスとうす塩くらいの差)。終盤にトリックの説明もありますが、ずいぶん複雑でちょっとわかりにくいです。
「作者がしゃしゃり出てくる」という演出だとは思いますが、独特な文体は読んでいてかなり気になりました。「レ・ミゼラブル」を読んだ人と読んでいない人でも評価が分かれるのかもしれません。
Amazonの評価は高いようですが、伊坂幸太郎さんの他の作品と比べると、評価がわかれそうです
伊坂幸太郎さんのファンなだけに、ちょっと残念でした。
タグ:伊坂幸太郎
「天上の葦」太田愛 [書籍紹介]
スポンサードリンク太田愛さんの 天上の葦 上 (角川文庫)
渋谷のスクランブル交差点で絶命した老人が空を指さしていた意味とは・・・
「犯罪者」、「幻夏」で活躍した、鑓水、修司、相馬の三人が、1,000万の報酬がかかったその謎に挑みます。
ボリューム満点ですが、最後まで飽きることなく読み進められます。 国家権力による戦時中の情報統制の怖さを知る共に、今、自由や権利を享受できることのありがたさを痛感させられる内容です。
今現在も、情報統制がされている国は多々あると思いますが、日本はそんなことが無いと思いたいです・・・
「マリアビートル」伊坂幸太郎 [書籍紹介]
スポンサードリンク伊坂幸太郎さんの マリアビートル (角川文庫) 。
人をコントロールすることに長けている邪悪な中学生(王子)と、個性的な殺し屋達との攻防が新幹線という時間的な制約もある密室で繰り広げられます。
更に、意外な人物が参戦し・・・
それぞれの殺し屋のキャラクターが個性的に描かれ、最初から最後まですごく濃い内容です。最後は意外&爽快な結末。お勧めです!
「AX」伊坂幸太郎 [書籍紹介]
スポンサードリンク伊坂幸太郎さんの AX アックス (角川文庫)。
ユーモア(と夫婦円満の為の知恵)を散りばめつつ、恐妻家の殺し屋が描かれているゆったりとした前半から一転、2/3を過ぎたあたりから大きく話が展開します。
面白いだけでなく、死や家族愛についても考えさせられる一冊でした。おすすめです。
「ナオミとカナコ」奥田英朗 [書籍紹介]
スポンサードリンク奥田英朗さんの ナオミとカナコ (幻冬舎文庫) 。
DVに苦しむ親友を助けるべく、完全犯罪を目論むが···
前半はナオミ視点、後半はカナコ視点で話が展開するのですが、後半のカナコさんの心理描写や、取り巻く人々の言動にハラハラドキドキ。「生きた心地がしない」とは、まさにこういうことなんでしょうね。
「本当に同じ作家さんが書いたの!?」と思ってしまう、色白でデブの医者・伊良部先生が活躍する、笑ってしまう小説(直木賞受賞作!)「空中ブランコ」や、「インザプール」もおすすめです。
タグ:奥田英朗
G検定対策のおすすめ書籍! [書籍紹介]
スポンサードリンクG検定(JDLA Deep Learning for GENERAL2020#2)に合格しました!
合格したものの、公式テキストで勉強すれば万全!・・・という感じでもなかったので、自分が試験対策で使って有効だったと思う書籍などを紹介させて頂きます。
まず、公式テキストとされているのが下記のテキスト。Amazonのレビューを見て、「あまり意味がなさそう・・・」と思ったので、私は使いませんでしたが、全体観をつかむのには良いかもしれません。
深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/10/22
- メディア: Kindle版
実際に対策として中心的な役割を果たしたのはこちらの問題集です(巷では黒本と言われているようです)。
徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト 問題集 徹底攻略シリーズ
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2019/02/08
- メディア: Kindle版
答えだけ暗記するのではなく、もう少し背景的なところや歴史の詳しい話が知りたいという方は、下記を併せて読むと理解が深まると思います。
"XX回帰"、"XX法" みたいな用語をもっと詳しく知りたいという方は下記の本がお勧めです。会話形式&挿絵で、かなり平易に書かれているのでなんとなくわかった気になれます。他の本で学習したあとにこの本に戻ってくると理解か深まることも多いと思います。
「いや、もっと技術的にちゃんと知りたい!」という方には、下記がお勧めです。必須という訳ではなく、技術系の学生さんや社会人の方が対象かもしれません。業務で機械学習を使う方には、G検定対策に限らず、普通に役に立つ良書だと思います。
scikit-learnとTensorFlowによる実践機械学習
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2018/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
・・・と、ここまでやれば、十分そうですが、実は本番の試験はこれら+αが出題されます。自分の場合、上記だけ+試験中のGoogle検索で難を逃れましたが、出題傾向に合わせて事前にWebで勉強しておくと良いと思います。ざっくり言うと、法律系の動向(著作権やら、軍事利用・兵器開発、自動運転)や強化学習、GANなどです。
キーワードレベルだと、A3C、YOLO、FCN、U-NET、インセプションモジュール(CNN関連)、KLダイバージェンス、教師強制、割引率(強化学習)、NAG(最適化アルゴリズム)、単語分散表現(単語ベクトル)と文書分散表現(文書ベクトル)、インスタンスセグメンテーション/セマンティックセグメンテーション、SSD(物体検知アルゴリズム)、BERT、Word2vec(Skip-Gram, CBOW)、グローバルアベレージプーリング、GDPR、XAI(説明可能なAI)、PDS(パーソナルデータストア)、EU一般データ保護規則、PFI、ELSI・・・
試験中、書籍で勉強した内容に無い上記のようなキーワードが出てきて、もうダメかと思いました。しかし、100点を取る必要は無いので、上述の書籍で勉強して、余力があれば上述のキーワードの近辺を勉強すれば十分かと思います(「ジェネラリスト」という割には、結構難しい言葉が並んでいますが···)。
読んだことは無いですが、もしかしたら下記の本を読めば最近の動向がまとめて書いてあるのかもしれません。その辺は、書店でご確認頂くか、Amazonのレビューを参考にして頂ければと思います。
【2020年版】夏休みにおすすめの本 [書籍紹介]
スポンサードリンク【ご報告】はてなブログに引っ越しました!(2020/12/19)↓
■サスペンス
太田愛さんの「幻夏」。先が気になって、一気に最後まで読めてしまいます。夏が舞台なので、夏休みこそ読みたい一冊。
高野和明さんの「13階段」。今まで読んできた中で、ベスト3に入るお気に入り。ラストに向けて、ハラハラドキドキです。
■ドラマ
重松清さんの「とんび」。元々、ドラマの「とんび」観ていて、毎週泣いていました(内野聖陽さんの演技が素晴らしい)。本で読んでもやっぱり泣きました・・・世の中のお父さんがたに是非読んで欲しいです。
辻村深月さんの「ツナグ」。ラストのお話はとても泣けます・・・
■お気楽
百田尚樹さんの短編集。それぞれのお話が最後の1行でうまく回収されます。結構ブラックですが、気軽に読めてとても面白いです!
喜多川泰さんの「運転者」。自己啓発の本なのですが、読みやすいちょっとファンタジーな小説。お説教っぽさは全くなく、素直に受け止められます。「自分はついてない・・・」なんて思っている方、必読です。
こちらも喜多川泰さんの「上京物語」。父から上京する息子へのメッセージですが、大人になった自分も読んで良かったと思える内容です。将来、うちの子供にもプレゼントするつもりです。
皆様の参考になれば幸いです。
「マインドインタラクション AI学者が考える「ココロ」のエージェント」 [書籍紹介]
スポンサードリンク元・人工知能学会会長の山田誠二先生(小野哲雄先生と共著)の マインドインタラクション AI 学者が考える「ココロ」のエージェント を読みました。
HAI(Human-Agent interaction)と呼ばれる研究分野は、人間とエージェントの間で様々な情報をやり取りする際に、うまく協力できるような外見、音声、ジェスチャーなどのインタラクションをデザインすることを目的としているそうです。
現在のAIはマインドを持っているわけではないですが、必然的に、人間とAIのマインドが通い合うようなインタラクションが必要になってくるよねということで、このあたりについて学術的な知見に基づきつつ、AIの今後についての示唆や、日常的な課題の解決にも役立つような内容としているとのことです
・・・なんだか難しそうですが、かなり気さくな文体で書かれていて、興味深い内容が多く、気楽に読み進められます。
「ロボットの判断に対する自信のあるなしを人に伝達することができることもわかっています。回転速度が速い場合が、参加者には自信があるように感じられ、遅い場合には自信がないように感じられます」(本文より引用)というのも、ちょっとしたことですが、「確かに、そうかも」と妙に納得してしまいます(原著論文も紹介されています)。
ロボットやバーチャルなエージェントとのやり取り、家電、乗り物のようなモノとのインタラクションに興味がある人はもちろん、AIに興味がある方やプロダクトデザインに携わっている方にもお勧めです。
マインドインタラクション AI 学者が考える「ココロ」のエージェント
- 出版社/メーカー: 近代科学社
- 発売日: 2019/09/01
- メディア: Kindle版
「知識経営のすすめ」野中 郁次郎 [書籍紹介]
スポンサードリンクナレッジマネジメントに興味があり、いろいろ本を探していた時に、 知識経営のすすめ―ナレッジマネジメントとその時代 (ちくま新書)という本を見つけました。
著者は、 知識創造企業の著者でもあり、SECIモデルでも有名な野中さんです。
「知識創造企業」は、ビジネス雑誌でよく紹介されていて、週刊ダイヤモンドの「100年後も読み継がれるベスト経営書」で1位に選出されていたので、非常に気になっていたのですが、なんとなく敷居が高く、未読でした・・・が、こちらは新書で、非常に読みやすかったです。
ナレッジマネジメントが、「ベストプラクティス共有型」、「専門知ネット型」、「知的資本型」、「顧客知共有型」と分類されていたり、暗黙知と形式知の相互変換で知を創造する循環プロセスであるSECIモデルの考え方が説明されていて、ナレッジマネジメントを体系的に学ぶには良い本だと思いました。
ナレッジマネジメント・・というと堅苦しい感じですが、ホワイトカラーの職種の方々にはすべて当てはまるような内容ですので、職場でのナレッジの活用の参考にもなりますし、IT系のソリューションを検討されているような方にも有益な内容だと思います。
知識経営のすすめ―ナレッジマネジメントとその時代 (ちくま新書)
- 作者: 野中 郁次郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1999/12/01
- メディア: 新書
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